2人目 桑原浩二さん:コチャー株式会社
会社名:コチャー株式会社
URL:http://ameblo.jp/clicktrade/
公開日:2009年12月3日
ママチャリで各地の経営者の元へ旅する2日目。
今回は片道約20km。新宿へ。
山梨にある会社の経営者、桑原社長が都内に来ているとのことで、タイミングを合わせて頂きました。
今日はお時間ありがとうございます。
ゆっくりお話が出来るの凄く楽しみにしてました。
自分は今、29歳であと10ヶ月程で30歳なんですね。
そこで色々な先輩経営者の方々の20代、そして29歳の時、どのような事をされていたのか。
などを聞いてみたいと思っています。
早速ですが、29歳の頃ってどうされてました?
そのころはね。まだサラリーマンやってました。
コミッションの高い営業職。
そこで営業の技術を学んでました。
それまで営業の経験が全くなかったですし、当時借金もあったので、借金も一気に返せて、そして、独立にも役立つとしたら営業職。という考え。
どのような営業を?
一番最初はミシンの訪問販売。
ミシン!?そんな訪問販売があったんですね?
ええ。10年程前ではありますが。
ただ、1年経って、ようやく気づいたんです。
「いや、自分が回りたいのは個人じゃなく、法人だろう。」と。
そして、別業種の運送業界で法人の新規開拓営業を始めたんですね。
かなり荒っぽい会社でした。
イレズミつけたような人が統括部長でしたからね(笑)
ただ、自分はそこで全国のトップになり、法人営業の自信をつけました。
2年半、営業の勉強をして、一気に出世し、4支店、合計売上8億円位をみてました。
営業の自信をつけて、独立という目標、希望は昔から持っていたのですか?
そう。10代の頃から。
では、20代の頃の夢は?
独立したかった。独立だけ。
年収は1000万という大台を考えていました。
なぜその夢に?
学生の頃、デザイン系だったので、フリーランスの人を数多くみてきたんですね。
フリーのカメラマン、デザイナー、イラストレーターって人をずっとみてきたので、その人達の考え方、ライフスタイルとかそういうのに憧れていたんだと思います。
大企業の社長になりたいとか全く思ってないんです。
個人で自由に自分の好きなことをして、形にして食っていける。
お金に困らないのが理想かな、って思ってるんですよ。
今の達成率はどのくらいですか?
うーん。今の現状は60%くらいですね。
独立した当時はどのようなお仕事で?
営業時代に使ったのはワープロだけなんですが、WEB作成業者で独立しちゃったんです。
パソコンも電源の入れ方もわからなくて。
切り方も知らずに、電源のボタンをブチッて切ってましたね(笑)
そんな状態で外注さんのWEB作成業者さんを見つけて、そこに営業だけして仕事を依頼をするという流れ。
あとはレンタルサーバーの販売などもしていました。
ただ、開業して3ヶ月位で、当時、バブルだった光通信さん(情報通信系商社で、90年代後期のITバブルの際に株価が高騰。バブル崩壊後に20営業日連続ストップ安という記録(未だ破られていない))が倒れてしまって。
そこから大変でしたね。
開業してから1年目の年末に、子供が生まれたんですけど。。。
実は子供が生まれるのがわかってから、奥さんが入院したんですね。
いよいよ。もう出産してくるという状態で、口座の残高が700円しかなかった。
さらに借金もあったので、追加でお金を借りることができなくて。
本当に大ピンチじゃないですか。どうやってそのピンチを?
そうなんですよ。ただ、子供が生まれると金回りがよくなるというのがよく言われるんだけど、本当にそうだったんです。
子供が生まれてから、運良く当時で最高額の150万の契約をポンっともらえたんですね。
前金が入ってきたので、そこでなんとか出産費用。病院費用が払えたんですよ(笑)
結構、綱渡り的なことを当時はやっていました。
ホントですね。
結局2年目くらいから外注費もバカ高いので、自分でホームページの作り方を勉強し始めたんですね。
今、自分のビジネススタイルが、WEB製作とは違って、集客メインなんですが、なんでかと言うと、WEBが作れなかったからこそ、集客にこだわったんですよ。
作り方の勉強はしたけど、基本中の基本しかできなかった。
だから、集客。売り方。というところにこだわったんです。
なるほど。WEBが作れなかったからこそ生まれた価値なんですね。
作れたら、そこまで自分を追い込まなかった。売り方にこだわらなかったと思うんですよ。
現在(いま)のHP作成業者はとても厳しいと思いますよ。
売り方まで教えてあげないと、お客さんもリピートしてくださらないんですよ。
逆にうちはリピート率が凄いです。
仕事が途切れないんです。
既存のお客さんは断れない。大切にしなければならないので、新規がとれない。
なので、去年、新規を5,6ヶ月間も受付ストップにしました(笑)
贅沢な悩みですね(笑)
では、お仕事のお話を聞かせてもらいましたが、今度は20代、29歳の時の思いや状況のお話を。
29歳から30歳になる瞬間。どんな気持ちでした?
「もうオヤジだなぁ。」って一番思いました(笑)
そんな残念な感じですか。(笑)
ええ。とはいえ、今振り返ると、30歳なんて大した大人じゃないんですけどね。
自分が想像していた30歳って、もっと大人だと思ってたんですけど、実際になってみると、こんなもんなのかなぁ。と思いましたね。
20代で後悔した事ってあります?
それが、すごいあるんですよ(笑)
結局、20代の頃にやらなければいけなかったことをやらなかったんです。
勉強をしてこなかった。
ただ、自分が20代の頃はインターネットが出始めで、PCも持ってなかった。
必死になって本気で情報を探そうと思えば、探せたはずなんですよ。当時でも。
ただ、探す気がなかった。そこまで本気じゃなかった。
今の若い人ってみんな20代の若い頃から勉強してるじゃないですか。
ブログをやっていたり。
そういうことを時代的にはできなかったかもしれないですけど、なにか違う意味でそういうのをやりたかったな。って思います。
それがあればだいぶ今が変わっていると思います。
あと、20代の頃って、若かったので女の子に興味がいっちゃうんですよね(笑)
わかります(笑)
仕事っていうより女の子のお尻を追いかけるのに夢中になっちゃって。
合コンばかりやってたし、凄いムダな時間をすごしたなぁ。と。。
その代わり、当時、合コンをやっていて、友達の友達を連れてきてもらったりして。
それを永遠とやっていくと、もの凄い知り合いが増えるんです。
結局、それがリアルの方のビジネス展開に繋がってるんですよ。
お客さんにお客さんを連れてきてもらっている。
合コン形式、芋ずる形式。
経験が活かされてるわけですね(笑)
まぁ。いちよ(笑)
ただ、お客さんの質はあります。
儲かっている人はそれなりに動きますから、次々に新しい事を起こしていきます。
そして次々と仕事を投げてくれる。
そういうお客さんの知り合いってそういうお客さんなんですよ。
逆に起業したての人が連れてくる人って、起業したての人が多いんです。
後ろ向きな人が連れてくるのって、後ろ向きな人なんですよね。
なるほど。
結局ね。最終的には人脈です。
人脈がないと出来ない事って沢山あるんですよ。
人脈があったからこそ実現できることが沢山ある。
人脈をつかって集める人っていうのは、その人の人柄、考え方に寄って来る人なので、マインドが一致する人が集まるんです。
質のいい人の集団ができるんです。向上心が高いだとか。
これが、人脈無しで広告だけでいくと、色々なノイズが沢山入ってくるので、そういうところでわずらわされるんです。
では、20代の頃、うまくいった、成功した、
今に繋がる自信になった経験・思い出はありますか?
20代最後に営業職について、営業経験のないままでも成果を出してこれたこと。
そして本当に荒っぽい会社だったので、クレームも凄かった。
お金がまわらなくて、頭がおかしくなっている人の相手をさせられ、本当にどん底の人たちを相手にしていた。
そんな中でクレーム対応したりしていたので、交渉術がもの凄くついたんです。
ただ、そういう人達の相手をしているとそっちの方に染まっていったりはしなかったんですか?
そう。染まっていっちゃったんです。
染まっていって顔つきが変わるという状況。
そこまでなっちゃったんで、もう辞めよう。と思ったんですけどね。
心が病むんで。
ただ、その仕事のおかげで、大抵のことは平気になりました。
まぁその後、自分もどん底に落ちちゃったんですけど(笑)
どん底ですか?
そう。楽な事ばかりに目が向き始めたんです。
株やFXで楽に儲ける事ができてしまい、それが永遠に続くものだと錯覚してしまったり。
さらいパソコンの前にいて、楽に稼げる方法を探し出して、そればかりに取り組んでしまい。
楽ばかりしようとしてたから、働かなくなるんですよ。人間って。
既存客もほったらかしにして、フォローもせず、新しい技術も学んでなくて。
取り残されちゃったんです。
そしてどんどん借入金も増えてきて。
ちょうどそのころ、ITバブルも崩壊して。
やばい、と思ってテレアポして動き始めた頃には、ろくな客が取れない。
なんでかっていうと、精神的に追い込まれてるじゃないですか。
とにかく目先の契約が欲しかった。なんでもいいから。
そしたらダメなお客さんばかりが増えて、未集金がさらに増えて。。。
そしてもうダメだとおもい、仕事を4つかけもったんですね。
4つですか?
はい。1日16時間労働で派遣の肉体労働。
汗だらで自分以外、ブラジルの人しかいない職場にいたり(笑)
他にもアルバイト、そしてアフェリエイトもやりながら本業もやってたんです。
睡眠時間を2時間に削って、4ヶ月間。
これをやって4ヶ月で400万円位稼げたんです。
稼いだお金は未払いにしていたお客さんへ全部支払いました。
ただ、本当に苦しかったですよ。
お金がないのでなんとかするか、死ぬしかないって状況だった。
お金が本当になかったからこそ、今のビジネススタイル、「ゼロ円集客」が生まれたんです。
0円で誰でも復活する気だったら復活できますよ。っていうのをやってるんですね。
諦めようと思ったりしなかったんですか?
諦めようと思ったんですけど、自分の子供の将来のことを考えると諦めれなかった。
だから、奮起してやり直せたんですけどね。
相当の自信になります。
どん底を見ると強いですよ。
なんも怖くなくなります。
ただ無理をかなりして来たので、同い年の人と比べると老けてみえるんですけどね。
隠してますけど白髪凄いですから(笑)
どん底から這い上がったからこそ重みが違いますね。
なんだかんだ言って、ビジネスがうまく言ってないって言う人が沢山いるじゃないですか。
やってないだけだと思うんですよ。
結局、本気になってない。
その状況になると本気になるか辞めるかのどっちかしかないんですよ。
正直、どん底に行く事をおすすめはしないです。
どん底に行く前に本気にならないと。
どん底はきついですよ。
だから、モチベーションがあがらないとか、動けないとか言ってる人は、もうその時点で本気じゃないんですよね。
本気の人間って絶対に動きますから。
これからの夢とか目標があれば教えていただけますか?
仲間が欲しいですね。
一緒にビジネスを組み立てたり、一緒に成長していく仲間。
スタッフじゃなく、右腕でもなく、志が一緒で同じ方向を向いている仲間。
そういう人が沢山欲しい。一番重要視しているのは、向上心。
自分の周りが向上心高い人で固められると、自分も落ちないですしね。
それ以外にも夢がもう一つあります。
もう一つ?
若い人達を育てたいんです。
それが自分の最終的な夢。
なんでかっていうと、自分が苦労してきたから。
苦労して欲しくないですね。
45歳くらいまでには若い人達を育てることに集中できるようになりたいです。
とはいえ、多少苦労した方がいいですけど。
ママチャリで日本一周している経営者の自転車旅と100人社長旅
結局、苦労すると言う事は、楽することなんですよ。
最終的に楽になるんです。苦労すると。
大抵の人は苦労する事が嫌なので、はじめから楽をするんです。
それを永遠と繰り返して、打ち出の小槌を追い求める。というタイプの人が特にインターネットの業界の中には多いんですよね。
20代の頃、影響を受けた本などはありますか。
20代の頃、本当に本は読まなかったんですよ。
勉強はまったくしてなかった。マンガ本しか読んでなかった。
おーい竜馬。くらいですかね。
今、動き回っているのも、坂本竜馬の行動力に影響を受けているからかな。
ただ、これは!という、オススメの本があります。
マーク・マイヤーズ 著の『「運をつかむ人」16の習慣』
これは是非。今、自分は人から運がいいと言われてるんです。
やることなすことうまくいっているので。
そうなる為の方法がこの本には書いてます。
運は自分で引き寄せる事ができます。
対人関係・人との付き合い方。
運がいい人は常にどういったことをやっているのか。など。
是非読んでもらいたい。
わかりました。早速購入して読んでみます。
今日はお時間ありがとうございました。
最後に、みなさんに色紙に一筆書いてもらっています。
未来を担う若い子に。ちょっと元気のない大人に。
勇気・元気・やる気・無邪気・本気が繋がるような言葉や思い、イラストでも構いません。
よろしくお願いします。
桑原さん どうもありがとうございました!