39人目 岩谷洋昌さん:H&S株式会社

岩谷洋昌さん
会社名 H&S株式会社
URL http://hs-1.jp/
公開日 2010年07月02日

今回の旅は、H&S株式会社の岩谷洋昌さんです!

自己紹介も含めて
どんなお仕事をされているのか教えてください。

仕事は出版のエージェントをやっています。
本を書きたい方を出版社に売り込んで、
その方のブランディングのお役に立つ仕事です。

どういったきっかけで出版のエージェントに?

たまたまベストセラー作家の方と知り合い、その方と
「何か一緒にやりましょう!」
ということで、1年半位前からこの仕事を始めました。
その方とは6年前に一度知り合っていまして、
その当時、彼は10万部を売ったベストセラー作家でした。
その時に
「岩谷さんのお話は面白いから出版しませんか?」
とお誘いがあったのです。
自分なんかが出版できるわけがないと断ったのですが、
企画書作成、出版社への売り込み、原稿作成まで、
全部彼がやるのでと強く勧めてくれました。
それで出版になるんだって、当時びっくりしたのです。
再会したとき、そのことを思い出して、
今でも出版支援できるかと聞いたところ、「できる」と言ってくれ、
「誰でもいいから連れてきて」
と言われたので、
本を書きたい友達を二人連れていったら、
二人とも出版を決めてくれたんです。
これはすごい!おもしろい!
と思い、始めたんです。

出版のお仕事をされる前はどういったことを?

家業を継いでいました。
パチンコ店経営とレストラン5店舗のオーナーをやっていました。
二代目だったので、実は守りの姿勢でした。
焼き肉屋をやってもいたのですが、
ある時、狂牛病の影響でめちゃくちゃな業績になっちゃいまして。
これまで必死で守って来たのに、ある日を境に売り上げが激減。
精神的に参っておりました。
ただ、私はとても運が良く、
その後、奇跡的なことがいろいろと起こり、業績は回復。
守りの姿勢では、今後生き残れないと思い、
家業は義理の弟に任せて、
新しいことにチャレンジしていこうと思ったんです。

家業からチェンジして、新しいこと。
いつ頃決断されたのですか?

実はずっと考えていたんです。
誰かに任せて何か新しいことをやりたいと、
ずっとくすぶっていました。
なので、しょっちゅうセミナーとかに出ていました。
6~7年前だから、29~30歳そこそこですね。
とにかくいろんなセミナーに出ていました。
それまで365日お店のことばっかり考えて、縛られている生活。
そろそろ、次のステップに行きたい思いがずっとあったので。

まさに今回のインタビューテーマである29歳頃ですね。

そうですね。
東京で何かやってみたい思いが漠然とあった。
「自分に何ができるのだろう?」
「新しいことをやりたいけど僕は世の中で通用するのか?」
という不安があった。

30歳になる前には、
焦りというものはありましたか?

ありました。
結局、家業を守ることだけに集中して、
守りきれるのかという不安があったので。
「何かあったらどうしよう?」
という不安が常にあって。
それが狂牛病が起きたことによって、
とことん追い詰められることになったんです。
正直、精神的にはパニック状態でしたね。
卒業した時に親父が突然亡くなり、
そのまま家業を継ぐ形になったので、
社会経験も少なかったですし。
小さい時からいずれは継がなくてはいけないと思ってはいたんですけど、
ただ、いつ継ぐかはわからなかった。
漠然と海外留学するとか、
どこかの企業で働いてから、
いずれ親父の会社に戻るのだろうなという感覚だったので。

なるほど。急に会社を継ぐ事になり、
そして狂牛病で業績悪化。
パニックにもなりますよね。

焦りましたね。
人生終わったと思いました。
アルバイトも入れると1000人近くいましたから。
ただ、継いだといっても当時は社長じゃなくて専務で。
母親が社長にはなったんですけど、
とはいえ、実質、僕がトップでしたから。

会社を継ぐという道以外に、
何かやりたい事とか、夢はあったんですか?

あちこち行くのが好きなので、
漠然と商社マンになりたい思いはありました。
海外やいろんな所に行けていいな。という、単なる憧れ。

20代が終わる29歳から30歳になる誕生日の思い出は何かありますか?

誕生日の時にスタッフがメールをくれたんです。
「お誕生日おめでとう。いつもありがとうございます」
って。とくに何をしてあげているわけじゃないんですけど、
そういうメールがうれしかったですね。
「一人じゃないんだな」って。

誕生日にどこかに行かれたりはしなかったんですか?

ないですね。
地元にいた時はほとんど家に。
夜になったらお店を見に行くのが日課だったので、
淡々とこなしていました。
だから、楽しいとか楽しくないとかは無かった。
淡々とこなしているだけ。
ある意味、ロボットみたいな毎日でした。
攻めていく気持ちもなかったですし、
維持しようという気持ちだけでした。

ロボットみたいな毎日ですか。
ちょっと寂しいですよね。
そんな日々から脱出しようと、
セミナーや勉強会に通いだしたと?

何か新しい知識を入れてそれを活かしていこうと思ったんです。
相当の数、行きました。
2年連続、地元の青森から東京を90回くらい飛行機に乗りました。
全部がセミナーじゃないですけど。
おそらく、2年連続、青森~東京間は日本一、
飛行機に乗ったんじゃないかな(笑)
いろんな方と知り合わせていただいて。
そしたら、あっちもこっちも呼ばれて。
呼ばれたらどこでもひょいひょいと行っていました。

今はどうなんですか?

今は行っていないですね。

どこで切り替わったんですか?

何かを吸収しなきゃいけないと思っていたら、
依存症になってくるんです。
ただ、セミナーに行っているだけの生活になってしまって。
これはまずいと思い、
自分に必要なもの、必要でないものを取捨選択をしていく形を取りながら、
最終的には今はセミナーよりもやるべきことをちゃんとやろうと定まりました。

では、今の目標や夢。
どういったものがありますか?

正直、夢や目標と言われると、
パンッと出てこない。
ただ、基本的には、良きパパ、良き夫になりたいんですよ。
良きパパ、良き夫になりたいから、
カッコよく生きたい。
仕事もちゃんとやって、
体もちゃんと絞れていたほうがカッコいい。
カッコよく生きるために日々いろいろやっていますね。

30歳を過ぎると一気にくると言いますよね。
体形とか、、、

新陳代謝が悪くなるので、
食べれば食べた分だけ余分な肉になる。
岩盤浴に行ったりして、そこそこ努力をしています。
ストイックになると続かないので、ゆるーくやっています。
人生のテーマの一つに
「ゆるーく」
というのがあるので。
ゆるーく、思いついた時にやるみたいな。
仕事はそんなことやっていられないですけど。
仕事以外はゆるくやっていますね。

継続させることが一番大切なことですよね。
明確な目標や夢。
例えば、40歳になった時とかはこうなっていたいな、というものはありますか?

みなさん、どういうのを夢と言うんですか?

たとえば、売上目標や社員の数などですかね。

ストレスなく楽しく稼げればいいかな。

今はストレス何%くらいですか?

感じる時と感じない時がありますよね。
仕事をしている時は感じないんですけど、
フッとなった時に感じる。
夜寝る前に不安に襲われたりすることがありますね。
会社経営をやっていると多分皆、そうだと思うんですけど。
動き回っている時は不安にならないんですよね。

では29歳の頃に憧れていた人は誰かいましたか?

親父みたいになりたいと常に思っていましたね。
ただ、結局、そのギャップで自分自身が苦しんでいるところもあるんですけど。

ギャップで苦しんでいる。とは?

親父と自分はあまりにも違うので。
親父は、仕事が趣味みたいですごくやっていましたね。
愛情はすごいある人なんですけど、
常に仕事が頭にある人でしたね。
それはそれで、問題は当然ありますけど、
男としての最低限の役割は安心感を与えること。
そこは素晴らしいと思っている。
うちの場合は経済的な安心感がありました。
親父が生きていた時に、
お金のことを気にしたことはありませんでした。
親父は最終的には常に成功者でしたからね。
まあ、失敗も多かったみたいですけど。
お金が必要なときは、
親父がなんとかしてくれると思ってました。

なんとまぁ!?
セレブ芸能人の話で聞くような内容じゃないですか!

特に贅沢をしていたわけではないですよ。
ただ、お金に関して、恐怖などはありませんでしたから、
精神的には贅沢だったかもしれませんね。
だから、お金が無いから我慢しようと思ったことは一つもありません。
今思うと、もっと贅沢しておくべきでした。(笑)

経済的には恵まれていたんですね。

それはありましたね。
ただ、なんとなく「あれ買って、これ買って」
とは、言えなかったですね。
おそらく怒られると思ってましたので。
でも、本当に欲しいとお願いして怒られたことはなかったです。
親父とは普段ほとんど会うことがなかったので、
わかっているようで、彼のことをわかっていませんでした。
いつ会うかというと、参観日ですね。
普通、お母さんが来ますよね。。
うちは、親父が来るのですよ。
参観日に会って「あー、元気なんだ」って確認するみたいな。

すごく個人的な印象なんですけど、
そこまでの金銭感覚で幼い頃から居たら、
どこかで人間的におかしくなっちゃう気がするんですけど。

そうかもしれませんね。

でもいい意味で、すごく普通ですよね。
お金がない状況に陥ったとか。
どん底の経験。今までありましたか?
「ないよ」という経験は今まであったんですか?

「お金がない」というのはなかったです。
けど、親父が亡くなってから気持ちが守りに入ってきて、
お金がなくなった時の恐怖が生まれましたね。
お金のなかった時がなかったので。
その状況になった時の恐怖がある。
だから、そうならないようにがんばっているんですよね。
ただ、結局お金はいくらあったとしても安心感を保障してはくれないのですよね。

~~~同行サポーターからの質問ターイム!~~~
今、大学4年生で残り1年間あるんですけど、
もし、22歳の時にやっておきたかったことや、
22歳に戻ったらやりたいことって何かありますか?

その時にやっておくべきことをやっておいたほうがいいと思う。
自分の中で考えているのは
「人生は思い出作り」
だと思っているので。
一番大切なのは今を生きることなんです。
人間、過去への後悔と将来の不安で生きているので、
今を生きていないんですよ。
とくに日本人はね。
海外に行くとみんなにこやかに暮らしているじゃないですか。
将来に備えることも大事だと思いますけど、
今を楽しまなきゃいけないんです。
「考えすぎない、悩まない、クヨクヨしない、反省しない」。

反省しない?

それが成功者のメンタリティーだと教えてもらったんです。
過去のことにこだわらないで、今に集中しろという話。
何でもやってみることです。
トライすることはすごいエネルギーなんです。
会社を起業するのもすごいエネルギーだし、
たとえば、みんな出版したいなと思うんです。
それがいざ私と契約することになって、
具体的に進むとなると本当にみんな怖くなるんです。

自分のやりたいことを叶えられるのに?

怖いんです。
昔、「成功を恐れる」という話を聞いたことがあって。
「何で成功を恐れるんだ。そういう奴がいるのか?」
と思ったんですけど、最近、だんだんわかってきた。
自分が何かを成し遂げようと進もうとすると怖くなるんです。

常に保険をかけていると言ったら変ですけど、
そういう人、多いのかなと思っています。
いつも上をみるという心がけを今からやるとしたら、
どうしたらいいのでしょう?

よく言われているのは、
小さなことの積み重ね。成功体験をどんどん作っていくこと。
これが大事だと思うんですね。
普通はできなかったらどうしようと考えるでしょう?
起業に失敗したらどうしよう。とか。
成功している人にはそんなメンタリティーがない。
どうやったらできるのかという発想でやっているから、
できるんですよ。
それにはいろんな体験が必要だと思う。
一瞬で変わるとか言うけど、変わるわけないんです。
その時は変わるかもしれないですけど、
何かあったらすぐに元に戻っちゃいます。
戻らないようにするには小さな経験の積み重ねが大切だと思います。
何でもいいんですよ。
小さい大きいのはどうでもいいんです。
自分の中で「これ」というものを積み重ねていくことによって
自信がつきますから。それが大事ですね。

わかりました。ありがとうございます。
~~~サポーターからの質問タイム終了!~~~
今回のインタビュー記事はブログ上で掲載させていただくのですけど、
読者層としては、20代の人だったり、
これから起業したい人が多いのかなと思っています。
そういった人たちに向けて何かアドバイスなり、
こんな言葉を投げかけたいことがあれば教えてもらえますか?

最終的には情熱が必要だと思う。
いきなり起業する人もいますし、
どこかで就職してから起業する人もいますし。
正解はない。
サラリーマンを3年もやっていたらダメになるとか、
そんなのは無視、無視。
一生、サラリーマンでもいいじゃないですか。
それのどこが悪いんですか?
自分が本当に満足する。
それを起業で果たせるなら、
それもいいと思うし。
それが起業でなければ、
起業しなくてもいいと思っています。
起業という道を歩みたいと思うなら、
いろんな葛藤があるけど一点集中ですよ。
あれこれやらない。
「これ」と決めたらそれしかやらない。
やっていてね、なかなかうまくいかないんですよ。
そうすると隣の芝生は青く見えてしまう。
あれもこれもやっている人は信用しない。
「僕はこれしかやっていない、これしかできない」
っていう人のほうが今後強いんじゃないかと思う。
自分ができること以外は誰か、できる人に。
みんな一人ひとりが何かの分野でスペシャリスト。
そんなスペシャリストと一緒にやることが、
これからの支流になっていくのではと個人的に考えております。

一人ひとりがスペシャリスト。いいですね!

今は必死にやっていかないと生きていけない時代ですからね。
「気合いだ!」と言っても気合いで切り抜けるなら誰も苦労はしませんからね。

今まではスペシャリストというより、
オールマイティー、何でもできますよ。
という人がもてはやされていたようにも思いますが。

それはそれでいいと思うんですよ
だけど、これからは本物に近づかなくちゃいけない。
本物に近づけている人って精神的に安定しているか。
自分にどういう人が必要かとわかっているから。
いらないプライドもないんです。
言っていることはめちゃくちゃかもしれないけど、僕はそう思っています。

最後に当時29歳の自分に向けた言葉を
色紙に書いてもらってます。
座右の銘や当時の自分にお叱りの言葉でもいいので。

過去への後悔と将来への不安を考えていたら、
今のこの時間がもったいない。
常に「今、今、今」と意識していきたいなと自分の中で思っています。


ママチャリで日本一周している経営者
■Profile:(2018年時点)
2007年から毎年分割でママチャリで日本一周を目指すこと11年目。ほぼ一周を終えつつ、まだまだ走り続ける口実をつくるべく、寄り道企画(四国八十八ヶ所編)を2017年から開始。人に「場を与え、繋げ、拡げる」を基本軸に、法人複数社の経営と一般社団法人1団体の理事として活動中。
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