69人目 山口誠さん:セイワビルマスター株式会社

山口誠さん
会社名 セイワビルマスター株式会社
URL http://ameblo.jp/yamaguchimakoto/
公開日 2010年11月28日

今回の旅は、セイワビルマスター株式会社の山口誠さんです!
まずは自己紹介をお願いします。

山口誠と申します。
リフォーム・リノベーション事業を行っています。
父親は寿司屋でしたが、
「寿司屋はもう潰れてやるな」と言われたので、
大学卒業後、管理会社に入社しました。
その会社でいろいろとあり、
自分と家内の二人で起業をしました。
最初はビルの清掃やクリーニングを主だってやっていました。
それをやっていくうちにリフォームや内装という仕事をするようになり、
その当時に知り合った仲間と一緒にリノベーションやリフォームの事業をやっています。
今年で16年目になりますね。
実は前の会社の社長が女狂いしちゃって、
その嫌な思いがあって辞めたんです。
管理会社でもビルやマンションの清掃やハウスクリーニングをやっていたんですよ。
そこから「クロスやふすまを貼ってくれ」と言われるようになり、
少しずつ広がっていきました。

建築業界やリフォーム業界は
テレビ番組の「ビフォーアフター」で流行っていたので景気がいいのかと。
今の景気はどうなんですか?

リフォーム業界はいいと思いますよ。
不動産に影響されちゃいますが、
今はいい時期だと思います。

起業されて16年とのことですが、
29歳の頃は起業何年目になるんですか?

23歳でスタートしたので、6~7年目くらい。
ガムシャラに現場をやっていましたね。

29歳の際立った思い出はありますか?

思い出も何も、、働いていましたね。
作業服を着て、車に背広を積んで現場と営業をずっとやっていました。
寝ないでやっていましたよ。
車の中で泊まったりしていましたね。

そこまでがんばる原動力は?

とにかく会社をやらなくちゃという責任感、それだけです。
良くしようと思ってやってきただけですね。

その頃に夢や目標はありましたか?

会社を大きくしたり、
人をもっと入れたいとか会社の組織をちゃんと創りたいとか、
そんなことをずっと考えていましたね。

会社にすべてを注ぎ込んでいたんですね。

子供もいますけど、母子家庭ですから。
人に言われたら母子家庭と言えというくらい、
家庭のことは29歳のときには振り返っていなかったですね。
おかげさまで16年間一度も赤字がないんですよ。
自分としてはそれが唯一やってよかったと思っています。
浅井さんはどうですか?

僕もガムシャラに動いてます(笑)
IT業界における人材業をメインで行ってはいますが、
大手企業の仕事を請け負って、ぶら下がっている業界なので、
そこから脱却したい思いがあるので、
今は必死に色々と試しているところですね。

自分もそうですよ。
最初は大手の手間請けや孫請けで材料を支給されて、
安い単価でクリーニングする状態でしたね。
ずっと下請けでやってきたので、
金額的な部分では強いと思うんですよ。
だけど、景気が悪くなると仕事量も減ってきます。
請負いだと受け身になるので、
どこかで攻撃的にやっていかなくては、と思っていますね。

業界は違えど同じですね。

恐怖感もあるじゃないですか。
下請けでやっていると
「いつ切られちゃうんだろう?」とか
自分の思ったことが伝わらなかったりするのが嫌ですよね。
「ここから這い上がってやるぞ」
という下請け会社の逆襲として、
最近、会社でホームページに力を入れています。
少しずつ仕事も増えてきて、大手さんと競合するときもあります。

では、29歳から30歳に切り替わる誕生日の思い出はありますか?

まったくなかったですね。
29歳、30歳というのを意識せずにとにかく仕事をやっていましたね。
起業したのが早かったので、とにかくやらなくてはと。

30歳になる不安や期待という気持ちもなく、
サーッと過ぎ去った感じですか?

スタッフがいるので不安はずっとありますね。
現場を拾ってこなくては、と思っていましたよ。
現在39歳なんですが、
今のほうがいろいろな思いはありますね。

39歳の今の方が色々な思いですか。
どういった思いなのでしょうか?

10年後くらいまでに温泉料亭旅館をやりたいんですよ!
よく熱海とかで潰れそうな旅館がありますよね。
自分らはリフォームやリノベーションをやっているので、
そういった旅館を買い取って完全に直すんです。
リフォームやリノベーションもサービス業じゃないですか。
気持ちを込めてサービスを出すという部分です。
温泉料亭旅館をリノベーションという形で、
お客さんへの気遣いや気配りを旅館全体で出したいと思っていますね。
旅館が15室あるとすると、
10室をお客さんに入ってもらって、
残りの5室は常に空けておいて、
自分たちのスタッフやその家族がいつでも2000~3000円で泊まれて、
おいしい料理を食べられるようにしていきたい。
そうやって人に恩返しをしていきたいと思っています。

その意識がはっきりとしているんですね。

リフォーム業界もいつどうなるかわからない不安もあるので、
次の何かをやっていかなくてはと思っています。

チャレンジされることは経営者ならではだと思います。
目標達成に対してご自身で常に意識されていること、
自分なりに工夫されていることはありますか?

人に言っちゃうことですね。
思い立ったら人に言います。
そうすればやらなくてはいけませんから。
黙っていると、自分の心の中であやふやになってしまうので、
人に話しますね。
もちろん、人に話してもできなかったことはありましたけど、
言ったからには一生懸命やらなくてはいけませんよね。

今までお仕事をされて
いろいろチャレンジをされてきたと思うんですけど、
「これは失敗した、痛かったな」という経験はありますか?

管理会社からある意味イジメのようなやり方で仕事をドーンと減らされて、
本当に参ったな、と路頭に迷ったこともありました。
イジメのような社会的制裁といいましょうか。

そんなことがあったんですか。

自分でもバカだったと思いますよ。
一つの会社で売上を上げすぎていたこともあり、
会社がヤバいなと思った時もありました。

その時は動き回って解決したんですね。

清掃のパートさんも当時はたくさんいました。
契約では1か月前、2か月前に通知があるのに
「今日の明日で来なくていい」と言われて、
パートさんが涙ながらに辞めていった時もありましたね。

いろいろと辛い思いを経験されてきたわけですね。

どの会社の社長さんもそうじゃないですか。
それが基本だと思いますね。

今までいろいろとお仕事をされている中で、
常に日々の行動で意識されていることや習慣は何かありますか?

う~ん、習慣はないですね。
朝早いことくらいですかね。

経営者となられてから今まで何か勉強をされたり、
何かを参考に経営者のスキルを上げていったものはありますか?

経験じゃないですかね。
最初は小さなことで悩んだりするじゃないですか。
だけど、経験を積み重ねていくことで
大したことないんだとわかってきます。
前は裁判とかになると…もうヤバいと思うじゃないですか。
最近では面倒くさいから、
裁判をやっちゃったほうが早い感じになりますね。
だから、経験がスキルや考え方を変えていったんでしょうね。

参考にされた本や経営者像はありますか?

経営者像は…野球の原辰徳さん。

そこに来ましたか!

自分の好きな人は原辰徳さんです。
スタッフや選手を盛り上げるためにとても気を遣って、
すごく思い入れをしてあげて起用するじゃないですか。
あーいうのは好きですね。
経営者の方の本を読めばその時は感銘を受けるんですけどね。
原辰徳さんは一番いいなと思います。
話し方にしても彼が書いた本も読んだことがありますし、
人当たりもいいですよね。

優しい感じがします。

ジャイアンツが好きというわけじゃないですけど、
いい人だと思いますね。

経営者よりもスポーツ選手を参考にされているんですね。

チームをまとめるという意味では
自分たち社長も同じことだと思います。

リーダーという立場ですもんね。

歴史上のすばらしい経営者はいっぱいいるんでしょうけど、
自分の今の立ち位置に近い経営者の方がいいのかもしれませんね。
憧れる指導者としては原監督がいいですね。
よく「俺は経営者なんだから俺に付いてこい」という社長さんがいますよね。
そうじゃなくて、
みんなが伸びるようなやり方をしているのはいい。
原監督はすばらしいと思います。

~~~同行サポーターからの質問ターイム~~~
起業しようと思った時に
奥様の反対はなかったのですか?

ないですね。
一緒にやっていましたから。

周りの方から起業を反対されたことは?

母親は止めろと言っていましたね。
ちょうど自分が大学を卒業する時期に
最初の就職難が始まったので、
「会社にいられるならいたほうがいい」
と母親は言っていました。

奥様以外で一緒に起業した方はいますか?
例えば、信頼できる友人とか。

取締役です。
彼とは元々アルバイトで一緒でした。

クリーニング業から始めて、
現在はリフォーム・リノベーション事業を手がけられていますが、
起業した時から今のようなイメージを思い描いていたのですか?

今のようなイメージはなかったです。
10数年前はご存知ないと思いますが、
内装工事と一言で表現しても、
クロス屋さんがいたり、床を張る人がいたり、
経師屋(きょうじや)さんという襖を張る人がいたりとか、
いろんな職種の人がいるんですよ。
そうなると、クロスを張れるけど床を張れない人だったり、
床を張れるけど網戸を張れない人がいるんですよ。
自分は手先が器用なので
一通り何でもできたんですね。
でも、現場をやっていくうちに行き詰まり、
営業に転身したほうがいいだろうと思っていましたけど、
今の形は想像していなかったですね。

いつ頃から営業に転身しようと意識されましたか?

一人の売上の限界を感じた時ですね。

ちなみに一人の売上の限界はどれくらいなんですか?

たぶん、当時で90万円くらいですね。
遅くまで仕事をしたり、寝ないでやっても
月90万円の売上を上げるのが限界でしたね。
普通に営業して60万円くらいかな。
手間請けなのですごく安いんですよ。
だったら営業会社に転身して、
もっと多く仕事をもらって自分らの手でもできる人間がいて、
仲間内でお願いできる仕事も回していったら、
もう少し会社も経済的に楽かなという思いがあって、
少しずつ変わっていったんです。
運と勢いですね。

実は最初に就職した会社がクロス会社なんです。
手先が不器用すぎてすぐに挫折してしまいましたが。
確かに社長一人で営業をしていたので、
売上に限界があるようなことは言っていました。

大変だと思いますよ。
職人さんを守っていかなくてはいけませんし。
景気が悪くなると、
工務店さんも職人さんを守れなくなるじゃないですか。
うちはそれとは逆行して大工さんとかをバシバシ入れていますけどね。

大工さんにとってはありがたいことですよね。

自社で何でもできるようになりたいと思っていますから。
大工がいたり設備がいたり、
ユニットバスや電気を組む人がいたり…。
元々、自分もクロスを張っていたので、
そういう人間がみんな集まっていれば怖いものはないだろうと。
手に負えないものは仲間内を応援で呼べばいいですから。
施工する会社ですけど、
営業に力を入れてやっていきます。
だから、他社とも金額では負けないと思いますよ。
それは自信がありますね。

先ほど古い旅館をリノベーションして、
温泉旅館を経営したいとおっしゃっていました。
具体的に「こんな温泉旅館にしたい」というイメージはあるのでしょうか?

各部屋に露天風呂が付いてあって、
おいしいものが食べられながらゆっくりできる。
そして、室内もきれいでおもてなしができる旅館をやりたいですね。
で、仲間内はサービスで来られる旅館。
小さめの旅館がいいですね。
本気で探しているんですよ。

ありがとうございました!
~~~同行サポーターからの質問タイム終了~~~
温泉旅館は本当に具体的な夢なんですね。
場所は箱根辺りですか?

熱海がいいですね。
湯河原とかあちらで。
スタッフやお客さんに
「出会ってよかった」という思いで旅館に来てもらって、
恩返しができたら一番いいかなと思っています。
最近、最終的に仕事は人のためだとわかってきましたね。
自分のためじゃないんだって。
本当に人のために働くんだと。
会社もスタッフもみんな同じだと思います。
その方向性で仕事をやっていけたらいいですね。

20代の人やこれから起業したい人たち、
彼らに向けて20代のうちにやっておいたほうがいい
アドバイスやヒントはありますか?

一生懸命にやることですね。
何事も浅井さんと同じように
一生懸命にできることをやること。

中には一生懸命に打ち込めるものが
わからない人も多いと思うんですよ。
何をやればいいのかがわからない人も多いかと。

自分はリフォームの道に進もうと思ったわけじゃないんですよ。
でも流れでリフォームになっちゃった。
「新聞記者になりたい」
「スチュワーデスになりたい」
などと思いながら、面接で落ちて別の会社に入ったり、
就職浪人をしている人もいると思います。
目の前に与えられていることを真剣にやらないと、
次はないように思うんですけどね。
ネットカフェで就職難民とかがいるじゃないですか。
自分が思うのは何でも探せば仕事はあるだろうと思いますし、
何で一生懸命にやらないんだろうと思いますけどね。

仕事がないわけではないですよね。

がんばればいいのになと思いますね。
目の前のことにとにかく一生懸命にやることですね。

では、みなさんに当時29歳のご自身に向けたメッセージを
色紙に書いていただいています。

この色紙の言葉、「損をした結果」というのは、
29歳は損をされていたんですか?

自分は損をしていたと思いますね。
人にお金を貸してお金が返ってこなかったこともありました。
お金を持ったまま逃げてしまった人もいましたね。
損はいっぱいしてきたと思います。
お客さんからお金をもらえなかったこともありました。

人のことを信用できなくなったりしないんですか?

ありましたね。
お客さんの家に行って、
スタッフがその家の財布を持って帰ったこともありました。
「うちの子に限って絶対にそんなことはない」
と言っていたんですけど、
チェックしたら財布が出てきてしまって…。
いろいろな損をしてきたから
今があるのかもしれないですね。

命を失わない失敗であれば早めにする。
その辺は深いですよね。
今日はどうもありがとうございました。


ママチャリで日本一周している経営者
■Profile:
2007年から毎年分割でママチャリで日本一周を目指す。ほぼ一周を終えつつ、まだまだ走り続ける口実をつくるべく、寄り道企画(四国八十八ヶ所編)を2017年から開始。人に「場を与え、繋げ、拡げる」を基本軸に、法人複数社の経営と一般社団法人1団体の理事として活動中。
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